茜空にあなたとあたし
好きとか初めてじゃないんだけど。


あたしはちょっとおかしいのかな。


碧くんに触れたくなる。
碧くんが顔を赤くする度にあたしの胸はキュンキュンしてしまう。


あのガッシリとした腕に抱きしめられたら…とか想像しそうになる。



「まるで欲求不満ね」


部活での話をこっそり風南に話す。


風南は頬杖をついてあたしをからかうような瞳で見てくる。



「あたしって…ムッツリなの?」


顔を覆うあたし。



「自然なこと…じゃない?好きなら近づきたい、触れてみたい、触れられたい…そんな気持ちみんな少なからず持ってると思うよ?」



風南のいいところはあたしみたいな恋愛初心者を決してバカにしないところ。


あたしの話を何かしていても、手を止めて目を見て聞いてくれるとこ。



「みんなそうなの?今までの好きとは違うのかな…」


恋って…なんだか忙しいね。

心が…いつも碧くんでいっぱいだよ。


それなのに、次の日はもっといっぱいになってく。


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