茜空にあなたとあたし
と、まぁそう浮かれてばかりいられない。

放課後になれば、また部活が始まる。


「篠田さん、水打ってくれる?砂埃酷いから」


貝崎先輩に言われ、あたしは水道にホースを繋いだ。


ホースを伸ばしながら、ホースの先にキュッと力を入れて、勢いよく出る水の下に小さな虹ができた。



「お、虹できてる」

男子部員がはしゃいでる。


「美雨ちゃん、こっちもお願い」

部長が指さす方へホースを伸ばす。


15人いる男子部員は碧くん以外はあたしのことを名前で呼ぶ。


碧くんも呼んでくれたらいいのにな…


「あれ…」

ホースが絡んでしまったのを無理に引っ張ると、ホースが抜けて蛇口が上を向いた水道から水が噴き出した。
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