茜空にあなたとあたし
由奈先輩の揺れる胸とポニーテールがあたしの中のコンプレックスをふつふつと湧き立たせる。


髪…伸ばそうかな…


短い前髪。
肩につくかつかないかくらいのボブ。

痩せっぽちの胸。


これでも髪の毛、ママのいい匂いがする高いトリートメントをこっそり使ってお手入れもしてる。


碧くんともし近づいた時のため…毎日…お手入れは欠かさない。

でも…そんな近くになるようなことって、ないなぁ。


気づけばもう明日から7月だよ…

強い日差しが夕暮れに変わりあたしはグラウンドの整備をしながらトラックを回る。


碧くんはこんな風に誰かでいっぱいになることある?

柔らかい風が吹いて髪の毛がフワっとなる。





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