茜空にあなたとあたし

突き飛ばされた時の心の痛さは半端なかった。

美雨の泣き顔を思い出すと心苦しかった。

あんな顔させたいわけじゃないんだよ。

なんで、碧だよ…

俺がもっと早く動いていたら…


後悔の渦に飲み込まれそうになり、自分の部屋のベッドでもがいた。


コンコンッ

俺の返事を待たずにドアが開いた。


「よぉ…悩める少年」


ドアを開けて姿を現したのは…

今一番会いたくねぇ奴じゃねぇか。


「何の用だよ、碧」

すました顔で起き上がり、平然を装う俺が痛々しいよ。