茜空にあなたとあたし
「でも、ずっと美雨ちゃんを守ってきた朔があんな行動に出るなんてさ。もしかしたら美雨ちゃん以上に朔の方が傷ついてるんじゃないかって…」


碧の言葉に苛立った。


「さっすが、彼氏になった男は余裕あるね。彼女のファーストキスを奪った相手を思いやれるなんて」


嫌味のひとつも言いたくなる。

ベッドから碧を見上げて、笑った。


「俺は朔を嫌いになりたくない」

生温い奴…


「そんな余裕ぶっこいてたら横取りしちゃうよ?」


からかうように笑った。


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