茜空にあなたとあたし
碧くんの柔らかそうな髪の毛が風に揺れた。

そっと手を繋いできた碧くんの大きな手をあたしはギュッて握った。


ドキドキ鳴る胸の音が手を伝わって聞こえてしまうのではないかと、少し心配になる。


「美雨ちゃんのことばかり考えちゃってさ…走ってる時」

顔が赤い、碧くん。

「あたしも…だよ?碧くんばかり見てた」

顔が火照るのを感じる。


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