きっと君を探すから〜kiyoto〜
その夜
俺は久しぶりに清人の夢を見た 。
それは
俺の願望がそのままかたちになって夢となったのだろう…
夢の中で清人はたくましい大人になっていた。
生まれ育ったたのボロ家に負けないくらいのボロ家で
清人は出勤する準備をしていたけれど
鈴に呼び止められて、曲がってるネクタイを直される。
すると
その足下で
まだハイハイを覚えたくらいの双子の兄妹が清人と鈴に向けてそれぞれ抱っこをせがんでいるのだ。
「父ちゃんはこれから仕事に行くからな
お前達は父ちゃんが留守の間、母ちゃんを守っててくれよ」
そう言い2人を同時に抱きかかえる。
そして、ふっくらした頬にキスをすると
子供達を下ろし
鈴の愛情たっぷり愛妻弁当を片手に玄関に向かう。
「きよちゃん、忘れ物だよ」
そう言いながら、追いかけて来た鈴に「忘れてなんかねーよ」と
鈴の頬にキスをすると
眩しい太陽の下へと元気に飛び出して行く
そんな
夢を見た。