きっと君を探すから〜kiyoto〜

たくさんの野菜を収穫して、すぐに台所に立つ祖母ちゃんの所に


折りたたみのパイプ椅子を持って行って腰をかけた。


割烹着姿の祖母ちゃんの姿を見ると、夢の中にでてくる清人の母を思い出す。


「わざわざ、こんな面白味のない所に来るなんて…


よっぽどの用事でもあったのかい?」

野菜を洗いながら聞く祖母ちゃんに、小さく頷いた。



「前にくれた祖父ちゃんの形見なんだけどさ、あの鍵を祖父ちゃんに渡した相手が誰なのか分かる?」


すると、婆ちゃんは冷蔵庫に掛けてあった手拭いで手を吹きながら

「その弟さんの事なら知ってるけどね。


なんでだい?」と、少し困った様子で答えた。



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