きっと君を探すから〜kiyoto〜







いつの間にかとうとう、新学期が始まった。


清人鈴は小学校に向かうために朝7時に待ち合わせをする。


それでも、学校に着くのはギリギリの時間なんだ。



清人と違い、朝に弱い鈴は見ただけで気持ちがまだ布団の中だというのは分かる。



どんな声をかけようが、仏頂面で返してくるのが分かるから

朝の鈴に自分から声をかけないようにはしている。

道端にあった枝を拾い、振り上げながら、気まずい空気に耐えていると

「きよちゃんに苦手なものはあるの?」と、珍しく鈴のほうから声をかけてきた。


「勉強かな?」

「それは知ってるよ。それ以外に」

鈴は何が知りたいんだろうか…


「…あるよ。」

そう呟くと、さっきまで浮かない表情をしていた鈴が「もったいぶらないで教えてよ」と、やっぱり不機嫌の治らない言葉使いで追いかけてくる。

「別に勿体ぶってなんかないさ。

俺の弱みを握って鈴こそ、何を企もうとしてるんだ?」

「ただ知りたいだけだよ。」

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