きっと君を探すから〜kiyoto〜
「知ってどうすんだよ…?」
俺の苦手なものは
鈴の涙だ…。
そんな事、恥ずかしくて言えるわけが無い。
だってもしかしたら…
この後、本当に鈴の涙を見続けなきゃいけ無い日々がやってきそうで…。
それを清人が知ったのは昨晩の両親の会話だった。
「…そんなことよりさ、今度…商店街の外れにスーパーができるらしいぜ?」
「スーパー?」
「ああ、商店街に並んでるようなお店が一つの店に詰まってるようなお店らしいぜ?」
「すごいじゃない⁈」
パッと明るい表情を見せる鈴には、それが鈴の家にどのような影響を、与えてしまうのか理解していないようだ。
「商店街のお店の人達は困るみたいだ…」
そう言いながら鈴の顔をちらりと見るが、鈴はキョトンとしている。
父ちゃんが言っていた。
最悪、商店街の人の中には店をたたまなきゃいけない人がでてくるかもしれないらしい。
それは、商店街のお店で働かせて貰っている鈴の父にも…
少なからず大きな影響を与えることだろう。