きっと君を探すから〜kiyoto〜
北の大地へ
その日、朝から弟の大地が高熱をだしていた。
まだ、ようやく首が据わり始めたばかりの小さな大地が、布団の上にごろんと寝転がり
頬を真っ赤に染めて、苦しそうに肩で息をしている。
そんな大地を見て、清人はあの肝試しの時に見た呪いの文字を思い出し、顔から血の気が引いていった。
もしかしたら…
自分のせいで大地が呪われてしまったのかもしれない。
そう考えると居ても立っても居られずに
「学校を休みたい。俺が大地の看病をする‼」と朝からわがままを言い、母親に叱られてしまったのだ。
大地のことで、頭の中も胸の中も一杯になっている清人は授業どころではなかった。
帰り道、隣を歩いていた鈴が声をかけてきた。
「きよちゃん、家にランドセルを置いたらすぐに迎えに行くね」
だけど、家で苦しんでる大地を思えば、紙芝居なんかを見に自分が楽しい思いなんかできるわけがない。