きっと君を探すから〜kiyoto〜

鈴の言った事は当たっていた。



清人はそれなのに、鈴が軽はずみなことを言ったと責め立ててしまった罪悪感から

すぐに家を飛び出して鈴の家へと向かった。



「おばちゃん‼おばちゃん‼鈴は?」

清人の大きな声に、中で針仕事をしていた鈴の母親も驚いて出てきた。


「きよちゃん?鈴はまだ帰って来てないけど一緒じゃなかったの?」

「帰ってないんだね!分かったよ!」

自分を呼び止める声にも振り向かず、清人は通学路を走り出した。


鈴に申し訳ないことをした。


「鈴!鈴!」

鈴の名前を叫びながら走っていると、道の先をとぼとぼ歩いている鈴を見つけて、加速する。


「鈴!さっきはごめん‼俺が悪かった‼」

鈴の前にたどり着く前に何度も叫び謝りながら走っていると

清人に気がついた鈴が悲しそうな笑顔を見せた。


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