きっと君を探すから〜kiyoto〜
「鈴は…
俺の嫁さんになる女だ。」
すると、鈴は目を丸くして驚いたあと、すぐに俯いてしまった。
「それはちゃんと…私がきよちゃんの特別。ということなのかしら。」
まだ、探るような物言いに清人は深く頷いた。
「鈴は俺のライバルにはなれない。
血を分けた兄弟にもなれない。
だけど、鈴は俺の嫁になる女だ。
俺にとって、鈴には鈴にしかない、特別な役割があるんだ」
無茶苦茶を言っているだろう。
だけど、清人の心の中に、そんな言葉を言った恥ずかしさなど、微塵もない。
好きだから好き。
単純なんだ。
俯いたまま、何も言わない鈴の顔を屈んで覗きこむと
さっきまで、あんなに泣きそうな切ない表情をしていた鈴の頬は少しだけ赤く染められていた。
「嫌か?」
聞くと、鈴は何も言わずに首を横に振る。