俺たちの妹・2
「とりあえずみぃが目を覚ますまではここに入院だな………」
司さんの言葉で、みぃがどれだけ我慢していたのかが分かる。
俺もまだまだだな……
もっと周りを見れるようにならなくちゃ……
そう思って視野を広げると、楓が視界に入った。
「あ、楓ごめん。すっかり忘れてた……」
「あぁ、大丈夫。それより、葵はみぃちゃんから離れるべきじゃないと俺も思うよ。葵とみぃちゃんはお似合いカップルなんだから」
「葵、お前の友達いい奴だよ。ちゃんと分かってる。
君、名前は?」
「橋本 楓です」
「俺は山内 司。みぃの主治医、よろしくな」
「俺、医者志望なんです‼︎ これから色々聞いてもいいですか?」
「ふふ。葵の友達だけあって似た者同士だな」
「え?」
「葵も、しょっちゅう俺のところに来たり、電話したりしてきてるから」
「そうなの?」
「あぁ。高校の頃からお世話になってる」
「……ッ‼︎ 俺もよろしくお願いします」
「いいよ。未来の医者が増えるなら協力は惜しまないよ。
ただ、電話に出ない時は忙しいと思って。時間がある時はちゃんと出るから」
「はいっっ」