俺たちの妹・2
「それは葵と同じ学部の人に言われたの?」
コクン……
俺はみぃの頷きを見て愕然とした。
医者や医療に携わる仕事をしたいと思ってる人が、そんな事言えるのかと。
「………………みぃ、辛かったな」
俺の言葉を聞いて、ポロポロと涙を流すみぃ。
「大丈夫。みぃの周りには味方が沢山いるからね。辛くなったら周りに頼っていいんだよ」
「………………」
「迷惑掛けてもいいの。みぃも、家族や友達が困っていたら、助けてあげたいでしょ?その気持ちと同じだよ」
「………………葵には言えない」
「どうして?」
「……同じ学部の人だし」
そう言ったみぃの顔はどこか寂しさを含んでいた。
「同じ学部でも関わりある人は少ないと思うよ」
「でも、葵の事を良く知っていたよ」
「知っていたって?」
「大学でどう過ごしているのか、講義中の事とか……」
それって……
葵の事をずっと見てるって事?