俺たちの妹・2
美晴が眠るとそっと手を離し、部屋から出た。

俺は葵に電話をかけた。

pipipipipi
〔もしもし〕
〔葵？日向だけど〕
〔あ、ひな兄？どうしたの？〕
〔みぃが過呼吸を起こしたんだ〕
〔え？過呼吸？〕
〔うん、偶然ついていたテレビを見ていいたら女性が映った瞬間にチャンネルを変えたんだ〕
〔女性？〕
〔髪が長い女性だった〕
〔……………っっ‼︎ みぃに暴言を吐いていた人も黒髪で髪が長かった……〕
〔……………それか〕
〔……………トラウマ？〕
〔かも知れないな……〕
〔せっかくストレスから解放されるのに、みぃの心は傷ついていたんだな……〕
〔暫くは穏やかな生活を送って欲しいんだけどな……次から次に体に負担が掛かると、美晴の体がもたないよ……〕
〔もう少しで夏休みだけど……〕
〔夏は美晴には天敵だよ〕
〔確かに………みぃに休まる時はないのかな……〕
〔葵が側に居てくれたらそれだけで美晴は休めると思うんだ。だからできる限りでいいから、時間見つけて側に居てやって〕
〔わかった。側にいるようにする〕
〔ありがとな……〕


美晴の精神安定剤は、残念だけど、俺じゃない。

やっぱり寂しいけどな……
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