俺たちの妹・2

司side…

pipipipipi
病院の廊下を歩いていたら突然携帯が鳴った。
〔もしもし?〕
〔あ、司さん、日向です。〕
〔あぁ、日向。どうした?〕
〔司さんまだ病院ですか?〕
〔そうだけど〕
〔美晴が過呼吸起こしたんです〕
〔過呼吸?〕
〔はい。テレビの中の女性タレントが原因でした〕
〔女性タレント………ってもしかして〕
〔はい。嫌味を言われてた人と同じ様な髪型だった様です〕

まさか、ストレスが、こんなところにまで影響が出て来るなんて……


〔どんな人?〕
〔黒髪で、髪の長い女性が怖いみたいです〕
〔黒髪だとまだ少ないか……〕
〔そこが唯一の救いですね〕
〔それにしても、精神的にも追いやるなんてタチが悪いな……〕
〔本当ですね…でも俺の父親が何かしたみたいで、結構窮地らしいですよ。彼女の親の会社〕
〔………そうなの?おじさんやるな〜〕

日向の言葉に思わず苦笑いが溢れた。

〔父親も母親も美晴の事、可愛がってますからね。そんな子に何かされたんじゃ黙ってないですよ〕
〔成る程な……美晴はみんなから大切にされてるんだな……〕
〔それを本人が理解しているのかは微妙なところですけどね〕
〔みぃは自分の事には疎いからな〜〕
〔過呼吸は、これからどう出るのか分からないですけど、報告だけはしておこうと思って……〕
〔ありがとな。助かるよ〕

日向の気遣いが有り難かった。

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