俺たちの妹・2
目が覚めると、下腹部の痛みと怠さと頭痛のトリプルが待っていた。

起き上がれない………

この日じゃなければ司に会えたのにな……

そう思うと何だか悲しくて、涙がこぼれ落ちた。

ソファーに蹲って痛みを逃そうとしていると……







ガチャ……


突然ドアが開いて

「桜?メールの返事がないから来ちゃったよ。大丈夫?」

まさかの司が目の前にいた。

大学生になってから、両親が転勤になったけど、私だけ残ることになったから今は家で一人暮らしをしていて、司には合鍵を渡してあった。


「つ、かさ?……ど、して?」

司は私の側に来て、頭を撫でてくれた。

「ん〜?桜がメール返してこないなんて珍しいから、何か一人で我慢してるんじゃないかと思ってさ……」


「でも、迷惑でしょ?」

強気な言葉を発するものの、それも段々辛くなってきた。

「無理しなくていいんだよ。辛い時は辛いって言えばいいの」

司の言葉が嬉しくて、涙がまた溢れる。


「泣いたら余計に辛くなるよ」

司の手がお腹に触れると少し暖かく感じた。


ふわっ


突然の浮遊感に驚いた。

「……っっ‼︎ 司っっ‼︎」

「ソファーじゃ身体は休まらないよ。ベットで寝よう?」

私を抱き上げながら、寝室へ移動した。
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