俺たちの妹・2
暫くすると司が戻ってきた。

手にはさっき私が言った湯たんぽがあった。


「もう暑くなってきてるのにどうして湯たんぽなのかと思ったら、お腹を温めるんだね。ほら…」


そっとお腹に湯たんぽを当ててくれると、暖かさで、少し痛みがマシになった気がした。


「何か食べた?」

ふるふる……首を振ると、司が険しい顔をした。

「いつもは何が食べれるの?」

「……………」

「食べれてない?」

「気持ち悪くて……」

さっきから吐き気も加わってきた。


「そっか……無理に食べるのは良くないだろうけど……痛み止め飲みたいなら何かは食べなきゃね」

「……………」


この時ばかりは、みぃの食欲のなさに共感してしまう。

食べられないものは食べられないんだもん……

司は何も答えない私を見兼ねて、寝室から出て行った。


その途端に溢れる涙……


ヒック…ヒック…


私の事、面倒くさくなっちゃったかな……
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