俺たちの妹・2
「俺の分少しあげるから、それは食べてね」

葵は最近慣れてきたから、大して驚いたりはしない。

でも、スープだけってのはいつも許してはくれないんだけどね……

「みぃちゃん、体調悪いの?」

「あ…そうじゃないんだけどね……あの事があって以来ちょっと食欲湧かなくて……」




ストレスが原因で減ってしまった食欲……

つーくんやひな兄にも心配されてるんだけど……

あまりお腹が空かない上に、食べたいと思えなくて……

かろうじて、スープ類は飲みたいと思える様になってきていた。


「焦らなくていいから、ゆっくり戻そうな」

と頭をポンポンした葵。

「……………うん」


やっぱり心配掛けちゃってるな……

「じゃぁ、俺買ってくるよ。葵はランチでいい?」

立ち上がった悠斗くん。


「え、悪いよ……」

「いいのいいの。少しだけだけど、2人の時間過ごしてよ」

そう言って、悠斗くんは注文カウンターへ歩いて行った。

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