俺たちの妹・2
「行っちゃった……」

「ま、悠斗なりに気を遣ったのかもな……それよりみぃ、さっき何か考え事してたの?」

やっぱり葵は鋭いな……

「普通ってどんなだろうって……」

「普通?」

「私の知ってる世界って狭いじゃない?私の思う普通と、世の中の普通は違うのかなって……」


「……………そんな事思ってたんだね。関わらない人の普通は関係ないよ」

「でも、大学には沢山の人が居るでしょう?関わらなくても、知っておいた方がいいのかなった思って……」

葵の顔が少し険しくなった。


「みぃは、何が誰とどう違うと思ったの?」

「え……」

「違うと思ったから、普通は何だろうって思ったんでしょう?」

「……………病弱な人間と関わりを持ちたくないって思うこと。私の周りにいてくれる人は、みんな優しいから……」

「……………みぃ。違うよ……世の中の人でも、優しい人は沢山いる。皆んなが皆んな怖い訳じゃないよ。だから、安心して」

「……………そうなんだ」


私が出会った人が、たまたま麗奈さんみたいな感じの人が多いだけなんだね……
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