俺たちの妹・2
「ありがとうございました……」

「はい、お大事に」



何とか外来の患者さんは診れた。

朝からの怠さを顔に出さない様に、いつも以上に気を張っていた……

「……………ふぅ」

思わず出たため息。


少しだけいいかな……

そんな考が頭をよぎり、机に突っ伏した。


怠さ……結局消えてくれなかったな〜。



この体勢意外とラクだな……


なんて、思ったりもしていた。



「山内先生?これで今日の外来は終わりです」

前園さんがやって来た。

重い頭を上げると驚いた顔をした前園さんが見えた。


「山内先生…………辛いですよね?顔が真っ赤です」

そう言って差し出された体温計……

思わず受け取ってしまった。


「……………いや、怠いだけだから熱なんて」

「なくても計ってください」

「……………」
前園さんは笑っていたけど、目が怖かったので、大人しく従う事にした。
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