俺たちの妹・2
運良く、今日は午前中で終わりだっから、このまま病院へ向かうことにした。

その前に、看病に必要な物を買っておく。

体調悪い時は、きちんと休んで欲しいのにな……

苦しむ司は見たくない……

そんな事を思いながら、病院へ向かった。

少し早足で診察室へ足を運ぶ。


「ここだ……」


コンコンコン

「……………」

返事はないけど、いいよね?


そっとドアを開ける。

カーテンが引いてあって中は見えなかった。

カーテンの隙間から顔を覗かせると、ベッドで眠る司が視界に入った。


「……………司」

「あ、桜ちゃん来てくれたのね」

いきなり後ろから声がかかった。

「っっ‼︎‼︎……………ビックリした〜。由奈さんか」

「あ、驚かせちゃった?ごめんね」

由奈さんの手には、毛布があった。


「いえ、人がいないと思ってたから……これ、司に?」

「……………えぇ、少し熱が上がってきてるから。桜ちゃんは看護学校に通ってるのよね?」

「はい」

「なら、看病の仕方は大丈夫かな?」

「熱が上がりきるまでは体は冷やさない方がいいんですよね?」


「そうね。まだ今は上がってるところだから、寒気があると思うの。だから、しっかり温めてあげて。それから上がり切ったら、冷やしてあげて。
目眩があるみたいだから、もしもの時様に、袋か器を枕元に置いてた方がいいかな」
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