俺たちの妹・2
「その元気があれば、患者さんも元気になれるわ」

由奈さんの言葉に恥ずかしくなった……


「あ、ありがとうございます」



「もう少しで点滴おわるな。桜、車だよね?」

「うん。車で来たよ」

「俺が車まで付き添うけど、後は大丈夫?」

「……………多分」

正直、司を一人で支えながら歩けるか自信がない……


「司さん歩いてくれると思うから大丈夫だよ」

「なら大丈夫」



「司さん、点滴終わりましたよ」

ひな兄が、声を掛けると司は薄っすらと目を開けた。

「ん、日向、ありがと」

私の事は視界に入ってない様だった。

「少しはラクになりましたか?」

「あぁ、少しは……って桜?どうしてここに?」

「ひな兄に連絡もらったの。司……無理しすぎだよ……」


「心配かけるつもりはなかったんだ……
ごめんな」

「ううん、司が辛くなかったらいいんだけどね」

「うん、大丈夫だから……」

司の大丈夫も信用ならないな……

「司さん、薬処方箋で出しておいたので、しっかり飲んで早く治して下さいね」


「わかった。日向、ありがとな」

「気にしないで下さい。ではお大事に」

ひな兄は笑顔で見送ってくれた。

こんな司見るのは初めてだから少し戸惑うけど、司には早く良くなってもらいたい……
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