俺たちの妹・2
「司、薬も忘れずにね」

「そうだね」

そう言って、薬を流し込んだ司はベッドに体を預けた。

「司?まだ辛いんでしょ?無理しないできちんと寝て?」

肩の力が抜けたせいか、少し余裕ができた気がする。

「あ、あぁ。……そうする」

司も私の変化に驚いたのか、戸惑いながらも、ベッドに寝転がった。


「水枕変えるね」

そう言いながら、キッチンへ行き、水枕を作った。

沢山入れておいた氷もあっという間に溶けてしまった。


後で熱も計らなきゃ。


そう思い出し、急いで寝室へ戻った。


スースースー

少し寝苦しそうだけど、司が眠れていた事にホッとする。


水枕を頭の下へ置くと、気持ち良さそうな表情をした気がする。



体温計をそっと挟む……

ピピ、ピピ、ピピ


38.7

……………下がってはきてるけどまだまだ高熱の域だ。


司………早く良くなって………


そう思わずにはいれなかった。


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