俺たちの妹・2
「司くん、点滴出してくれたんだね。良かった」


話しながら美晴の部屋へ向かった。


カチャ……


そっとドアを開けると眠ってる美晴が見えた。

「今のうちに点滴やっちゃいますね」

持って帰ってきた点滴を点滴台にセットする。

彩さんは、美晴の腕をそっと捲ってくれた。


チク……

「入った。これで大丈夫かな」

素早く点滴針を固定する。


「日向くん、今日はもう大丈夫かな?」

彩さんが聞いてきた。

「はい。もう呼び出しもないと思います。ほんとありがとうございました」

「お役に立てて良かったわ。またいつでも声かけて?明日もまだ無理そうなら来るから……」

彩さんは美晴を見ながらにっこり笑ってくれた。

ほんと心強い存在だ。


「まだどうなるかは今のところわからないですが、もしかしたら明日もお願いする事になるかも知れないです」

「そうよね。私は特に忙しい訳でもないから、気にせず言ってね」

「ありがどうございます。兄貴は知ってますか?」

「…………あ。彼方にはまだ言ってなかったわ」

「じゃぁ、俺から伝えておきます」

「みぃちゃんの事が大事すぎて、すっかり忘れてたわ」
< 226 / 612 >

この作品をシェア

pagetop