俺たちの妹・2
あ…………

葵の姿を見つけた。

カフェのテラス席に腰掛けて、勉強してる……

やっぱり私といる事で時間削ってるよね……


「葵くんって、何処で何をしてても様になるね」

華ちゃんの言葉に悠斗くんが頷いた。

「葵だからな〜。その隣にみぃちゃんが居たらほんと絵になるねカップルだよ」

「あ〜。あの文化祭の時ね。2人とも最高に素敵だったよね」

自分ではあまり覚えていないから、曖昧に微笑んだ。


「ふふ。みぃちゃんも葵も幸せそうだったよね」

「うん、あぁなりたいって思ったよ。そんな2人が今目の前にいるなんて嬉しい」

華ちゃんはほんとに嬉そうに言葉を紡いでくれた。

「俺たちはここで見てるから、行っておいで?」

いや、そんな事言われても……

「いいからいいから」

そう言って2人に背中を押された。


「ちょ、ちょっと……」

仕方ないか………



「葵………お待たせ?」


私の声に顔を上げた葵。

「みぃ。お疲れ様」


にっこり笑う葵はいつもの笑顔だ。
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