俺たちの妹・2
「とりあえず、場所だけでも決めておかない?」

「そうだね」

華ちゃんの提案に悠斗くんが相槌を打った。

「みぃちゃん」

突然華ちゃんに呼ばれた。

「へ?」

「ふふ。そんな顔も可愛いね」

華ちゃんに頭を撫でられた。

「っっ‼︎」

なんだか恥ずかしくなって俯く。

「苦手な場所とか、禁止されてる事ってある?」

私の頭を撫でながら、華ちゃんは言葉を発した。

「苦手な場所は……人混みかな」

「そういえば、葵の試合見に来てた時も酔っちゃったんだよな……」

「そうだったね……」

悠斗くんもよく覚えてるな〜

「禁止されてる事は……体に負担が掛かる事」

「体に負担がかかる事……」

華ちゃんが私の言葉を復唱した。

「体育は今まで止められてて、した事ないの……だから、そんな感じで体を動かす事は無理かな……」

「なるほど。じゃぁ、海とプールは却下か……」

「あ、でも私に合わせなくても……」

「うん。大丈夫だよ。ちょっと考えてみるね」

華ちゃんはそう言葉を残して、私達の側から離れた。

「何か考えたいんだろうな……それにしてもほんと自由人だな……」

華ちゃんが歩いて行った方向を見ながら悠斗くんは苦笑しながら呟いた。
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