俺たちの妹・2
「みぃちゃん?」

「なぁに?」

「桜ちゃんに声かけるだろ?」

「うん」

「その時に司さんも一緒に行けるか聞いてみたら?」

まさかの提案に驚いた。

「俺たちだけじゃ行けないところも、医者の司さんが来てくれたらできる事が広がるかも知れないよ」

「……………」

悠斗くんの提案に言葉が出なかった。

私の楽しみの為に、つーくんを巻き込んでいいのかな……

「そういうのって駄目なのかな?」

何も答えない私に戸惑いを隠せない悠斗くん。

「あ、そうじゃなくて……
そういう考えした事ないから、分からなくて……」

「そうなの?みぃちゃんの周りには医療関係者が多いから、司さんじゃなくても大丈夫なことあったんだろうな」

それはそうかも知れない……

私の周りには医療関係者が多いし、それにまだ増える予定だもんね……

「じゃぁ、きっと大丈夫だよ。外出し慣れていないかもだけど、知り合いと一緒に行けるんだもん。不安はないでしょ?」

確かに、打ち解けてない先生や、知らない看護師さんに来てもらうのは気が引けるけど…

つーくんなら、小さい頃から知ってるし、その辺は大丈夫かも知れない。

だけど、家族も私も外出することに少し敏感なところがあるから……

でも、楽しみたいって気持ちもあるし、大人しくしていた方がいいんじゃないかとか…いろいろな感情が合わさってくる。
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