俺たちの妹・2
「……………つーくん」

「ん?」

「あのね、ちょっとお願いがあるんだけど……」

みぃからお願いだなんて珍しいな……

「どうした?」

「……………えっとね」

そんなに言いにくい事なのかな?

「……………明日から夏休みでしょ?」

「そうだね」

「みんなで遊ぼうってお友達に誘われたんだけどね……」

なるほど、行きたいんだな……

「うん」

「私も行ってもいい?」

「う〜ん……行かせてあげたいけど……
行く場所によるかな」

「何処が駄目?」

「夏だから……暑さを実感する海やプールはやめた方がいいかな……」

「うん」

「お祭りも人混みだから、極力やめた方がいいと思う」

「……………うん」

俺が話していくうちにだんだん俯いていくみぃ。

みぃは、遊べる場所や行ける場所が限られるからな……

「あの、司さん」

「ん?」

突然葵が入ってきた。

「俺も一緒に行くんです」

「そうなの?」

「はい。…………それから、桜も誘うつもりで……だから、司さんも一緒に行けませんか?」

「っっ‼︎ 俺も?」

「お仕事の都合が合えばですけど……」

桜も誘うって言ってるし、結構な人数で行くのかな?

「人数多いの?」

「俺とみぃ、悠斗と楓、石本さんと友達、そして桜です」

「そっか〜。俺がいる方が行動範囲広がるもんな………俺の休みに合わせてくれる?それなら行けるかも知れない。もちろん、患者の付き添いとしてだけど、桜も居るし、俺もそれなりに楽しめそうだしな」
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