俺たちの妹・2
「じゃぁ、お庭でバーベキューにしよ。みぃちゃんが体調悪くなってもお庭だと直ぐに部屋で休めるしね」

石本さんの提案する言葉が聞こえてきた。


カチャ

「あ、葵。みぃは?」

「少し休むって」

「……………そっか。病院行く?」

「うん、後でね」

「良かった……………」

桜も不安だったんだな……


「それより決まったの?何するか」

「あぁ。みぃちゃんとこの別荘かりて、そこでバーベキューしようってなった。
プールもあるみたいだし、泳ぎたい人はそこで泳ぐって感じかな」

悠斗が答えてくれた。

みぃの事に触れずに答えたのは、悠斗なりの優しさだろう……

「分かった。みぃに伝えておくよ。後、2週間弱で復活できる様にみぃも頑張ると思うから、当日はよろしくね」

「みぃちゃんに無理しない様に伝えてて」

そう言ったのは楓。

「ありがと。伝えておくよ」


「みぃちゃんにとって楽しい思い出になる様に私達頑張るから」

石本さんはそう意気込んでくれた。

「華、普通でいいよ」

悠斗は苦笑い。

「みぃは幸せだね。こんなにも思ってくれる人がいるんだから……」

桜はみぃの部屋を見つめながら呟いた。

「そうだね。本人はなかなか気づいてくれないんだけどね……」

思わず苦笑してしまった。


「「「確かに……」」」

俺の言葉に、桜、悠斗、楓が頷いた。

「え?そうなの?」

石本さんだけが訳がわからないみたいだ。

「みぃちゃん、自分の事には疎いからね……」

悠斗の言葉に、石本さんも納得だった。
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