俺たちの妹・2
みぃを抱き上げて、病院へと足を進める。

受付は桜がしてくれているので、俺はみぃを運びながら、待合室のソファーに腰掛けた。


「直ぐに呼んでくれるかも〜」

そう言って、俺の隣へ腰掛けた桜。



すると直ぐに名前が呼ばれた。

「何したの?」

こんなに直ぐに呼ばれる事はあまりないから……

「え?何もしてないけど、目眩が酷くて一人で立てないって言っといた」

確かに俺が抱き上げてるから、そう見えなくもないか……

症状を見て、優先してくれたのかもな……

「前に司がね、症状が酷い人を優先に診る時もあるって言ってたから、言ってみた」

「桜、流石だな」

「へへ。ありがと」

桜は少し照れくさそうに笑った。


ガラッ


「桜、葵。連れてきてくれてありがとう」

俺と桜は、司さんの診察室へ足を踏み入れた。


「まず、そこに寝かせてくれる?」

そう言って、ベットへ寝かせる様に言われた。

「熱は?」

「触った感じはなかったです」

俺の言葉を聞きながらも体温計を挟む司さん。


ピピ、ピピ、ピピ

「熱はないね。葵?みぃなんて言ってた?」

「え?」

「ん?みぃが寝る前に喋ってるでしょ?」

司さんの言葉には驚いた。

確かに喋ってたけど……

「後でみぃは起こすけど、一応聞いておこうと思って」


「目眩が酷くなったって言ってました」

「……………そっか。分かった」


そう言って、診察を進めた司さん。
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