俺たちの妹・2
俺はそっと病室を出た。

それから、日向に連絡する。

pipipipipi…
〔もしもし〕
〔司だけど、みぃの事で話があるから、時間が出来たら教えて欲しい〕
〔今から昼休憩なので、時間ありますよ〕
〔じゃぁ、食堂で〕
〔分かりました〕


俺も、昼休憩はまだだったので、一緒にする事にしよう。


食堂に着くと、日向はもう居た。

日替わりランチを買って、日向の元へ歩く。

「お待たせ」

「いえ、俺もさっき来たとこなんです」

「なら良かった」

時間はお互いないから、2人でさっさと食べ始める。




「みぃから夏休みの話聞いてる?」

「チラッとですけど、お友達と別荘に行くって」

「それに、俺も行くんだよね」

「え?そうなんですか?」

「うん。みぃの主治医兼、桜の彼氏として」

「なるほど……司さんが一緒に居てくれたら、俺もみぃも安心です」

「なんだけど、今日目眩が酷いって病院に来たんだよ」

「夏休み入ってから、目眩が始まって、酸素付けてましたもんね。でもあまり良くなってなかったのか………」

「あまりしたくないんだけど、みぃも楽しみにしてるから、行かせてあげたいって思ってて」

「俺も行かせてあげたいですよ?学生の夏休み、楽しんで欲しいですもん」

「なら話は早いかな。目眩の症状が治まるまで少し入院してもらおうと思って」

「……………その方が良さそうですね。体調万全で行って欲しいし……」
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