俺たちの妹・2
つーくんの独り占めの事も、桜にちゃんと話せたし、私の気持ちは大分軽くなった。






数日経つと、目眩も治まって……

なんとか参加できそうな体調に戻った。

ほんと良かった……


食材とかの買い出しは、別荘の管理人に任せていて、自分達の物を用意するだけでいいからかなり楽かな。

と言っても、私はもしもの為に薬や吸入器が必要になってくるから、人より大荷物になっちゃうけど、仕方ないよね……

別荘にも薬とか常備されてるみたいだけど、それを頼りにしてるのも怖いし、安心の為持っていく。




「みぃ〜」

突然家に桜がやって来た。

「わ、桜。どうしたの?」

「お出かけに必要な物、買いにいかない?」

「必要な物?」

「プールあるんでしょ?水着買おうよ〜」

「でも、私は入らないよ?」

「いいのいいの」

「華ちゃんも、そのお友達の香穂(カホ)ちゃんも水着持っていくって言ってたし
、みぃだけ着ないなんてもったいないじゃない」

「でも私、今まで水着なんて着た事ない……」

そう。体育の授業を受けられないから、水着を着る機会なんて今までなかった。


「ふふ。だから今回着るんじゃない。
葵もビックリすると思うし、サプライズしよ」

桜の顔が楽しそうだった。
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