俺たちの妹・2
「みぃの側にいると、やる気が出てくるからね」

「そうなんだ……私でも葵の役に立てて良かった」

葵は少し悲しそうな顔をしながら、無言で頭を撫でてきた。



私、酷いこと言っちゃったかな……


でも、頭を撫でられると安心した気持ちになるのはどうしてだろう……

なんだか葵が恋しくなって、ベッドの上に置いてあった葵の手を握った。

「みぃ?もう少し休んでてもいいよ?ひな兄来るまでまだ時間あるし。
来たら起こしてあげる」

「……………分かった」

葵の言葉を聞いて安心して目を閉じた。









だから……



『みぃ……………「私でも」なんて言わないで。俺にとってみぃは掛け替えのない存在なんだから……』


葵がこんな事を言っていたなんて知らなかった。
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