俺たちの妹・2
母さんは、リビングへ案内した。

「こちらにどうぞ」

リビングに入ると父さんがいた。

「初めまして。彼方さんとお付き合いさせて頂いている、立花彩です」

「初めまして。彼方の父親の圭吾(ケイゴ)です」

「さぁ、彩さんこちらにどうぞ」

母さんはソファーの方へ促している。

「ありがとうございます。あの、これつまらないものですが……」

「あら、お心遣いありがとう。パパ。
彩さんから頂きました」


「彩さん、気を使わせてすまないね」

「いえ……」


こういうところは、両親も彩も卒なくこなす。

「今日は、お店じゃなくてごめんなさいね」

「みぃちゃんの体調が優先ですもの。気になさらないで下さい」

「ありがとう。今無理するとすぐに悪化しちゃうから……」

「大丈夫ですよ。みぃちゃんには無理して欲しくないですし。
それに彼方さんと日向くんの手料理は美味しいですから」

少しおどけた彩に驚いた顔をした両親。

「あら、彩さん。気が合いそうね。
私も2人の手料理好きなのよ」

まさかこんな所で意気投合するとは……
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