俺たちの妹・2
「葵、彩さん、ベッドに寝かせてあげて?看護師さんから許可もらってるから」
「分かった」
葵は立ち上がり、青山さんの後についていき、ベッドにそっと降ろした。
「城之内さん、点滴しますね〜」
殆ど意識のない彩さんに声をかけて、青山さんは点滴を始めた。
「あの、彩さんの担当医って………」
「守山先生よ」
「会えますか?」
「今診察してるから城之内さんの診察の時に会えるわよ」
「じゃぁ、ここで待ってればいいですか?」
「何か伝える事があるの?」
「はい。彩さん、昨日の夜中までは点滴利いてたんですけど、朝になるとダメだったみたいで、俺らが行った時も戻してました。
家から車に移動するだけでも気分悪くなったみたいで……
病院までの道のりも戻してて……
かな兄が、彩さんに負担のないようにしてあげたいって言ってて。
主治医の先生に伝えて欲しいって言われたんです」
「そうなのね。分かったわ。守山先生に伝えておくわね。多分そのお話がなくても、今の城之内さんの状態じゃ少し入院する事を勧められると思うわ」
「そうなんですね。分かりました。お願いします」
葵はそう言って、私の手を引き、診察室から出て行った。
「葵?」
無言の葵が少し怖い……
「葵?どうしたの?」
「…………あ、ごめんごめん」
「急にどうしたの?」
「なんだか、彩さん見てると将来のみぃを見てる気がして……あんな辛そうな事みぃにさせるのは可哀想だよ。昨日の俺って無責任な事言ったなって思ってさ………」
なんだ、そんな事………
「じゃぁ、私は産まない方がいい?」
「え、いや………でも……」
珍しく歯切れの悪い葵。
「私はね、昨日の葵の言葉、嬉しかったよ。色々考えてくれてるんだって思ったし、葵とこの先も一緒に居ていいんだって思えたもん。
私、その為なら頑張れるよ」
「みぃ…………」
「彩さんだって辛いと思うのに、愚痴一つ言わないで頑張ってる。それはその先に赤ちゃんに会える希望があるから……かな兄が喜んでくれるっていう想いがあるから……だから頑張れてるんだと思うの」
「分かった」
葵は立ち上がり、青山さんの後についていき、ベッドにそっと降ろした。
「城之内さん、点滴しますね〜」
殆ど意識のない彩さんに声をかけて、青山さんは点滴を始めた。
「あの、彩さんの担当医って………」
「守山先生よ」
「会えますか?」
「今診察してるから城之内さんの診察の時に会えるわよ」
「じゃぁ、ここで待ってればいいですか?」
「何か伝える事があるの?」
「はい。彩さん、昨日の夜中までは点滴利いてたんですけど、朝になるとダメだったみたいで、俺らが行った時も戻してました。
家から車に移動するだけでも気分悪くなったみたいで……
病院までの道のりも戻してて……
かな兄が、彩さんに負担のないようにしてあげたいって言ってて。
主治医の先生に伝えて欲しいって言われたんです」
「そうなのね。分かったわ。守山先生に伝えておくわね。多分そのお話がなくても、今の城之内さんの状態じゃ少し入院する事を勧められると思うわ」
「そうなんですね。分かりました。お願いします」
葵はそう言って、私の手を引き、診察室から出て行った。
「葵?」
無言の葵が少し怖い……
「葵?どうしたの?」
「…………あ、ごめんごめん」
「急にどうしたの?」
「なんだか、彩さん見てると将来のみぃを見てる気がして……あんな辛そうな事みぃにさせるのは可哀想だよ。昨日の俺って無責任な事言ったなって思ってさ………」
なんだ、そんな事………
「じゃぁ、私は産まない方がいい?」
「え、いや………でも……」
珍しく歯切れの悪い葵。
「私はね、昨日の葵の言葉、嬉しかったよ。色々考えてくれてるんだって思ったし、葵とこの先も一緒に居ていいんだって思えたもん。
私、その為なら頑張れるよ」
「みぃ…………」
「彩さんだって辛いと思うのに、愚痴一つ言わないで頑張ってる。それはその先に赤ちゃんに会える希望があるから……かな兄が喜んでくれるっていう想いがあるから……だから頑張れてるんだと思うの」