俺たちの妹・2
取り敢えずは受付をしなくちゃいけないみたいで……


私を待合室のソファーに座らせて、受付をしに行ってくれた司。


徐々に上がる熱も嫌だけど、急にこんな高熱もなかなか辛いな……


ソファーに座っているのもだんだん辛くなってきた。

思わず視線が下へ向く。




「お待たせ。………少し辛そうだね。行こうか」

そう言って、私を抱き上げて診察室へ連れて行ってくれる司。


ガラッ

ドアを開けて、診察室のベッドへ寝かせてくれた。

「体温もう一度測っておくね」

そう言って、体温計を挟んでくれた司。

「こんな高熱久しぶりだろ?」

「うん……」

「早く良くなるように頑張ろうな」

「うん………」

司は緊張しない様に声をかけてくれたんだと思う。


ピピ、ピピ、ピピ

スッと体温計を抜いた司。

「上がってるね……」

そう言って、私の首元を触ってきた。

「少しだけ診察させてね?」

そう言って、聴診器を滑り込ませた司。


………やっぱり緊張するな。



「緊張しなくていいよ。ゆっくり吸って〜〜、吐いて〜〜」

司は私の表情を見ながらゆっくり聴診してくれた。

「うん、音は悪くないよ大丈夫。少しだけ喉見せてね」

そう言われて口を開ける。

以前苦手だと言って以来、下を押さえるやつは使わないでいてくれる司。


「う〜ん、赤いかな〜。ちょっと使ってもいい?」

そう言って苦手な器具を出してきた司。

「………やだ」

「熱が高い原因は扁桃腺だよ……ついでに薬も塗りたいんだけど」

何だか拒否権がない気がする。
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