俺たちの妹・2

それでも次の日も桜の熱は下がらなくて……

おでこに冷えピタを貼って、水枕で体を冷やしているんだけどな……


今年の夏風邪はやっかいだな………


今日は俺も仕事は休めないし……

日向に聞いてみようか……



pipipipipi……
〔もしもし〕
〔あ、日向？司だけど〕
〔おはようございます。どうかしましたか？〕
〔おはよ。今日、日向休み？〕
〔はい、休みですよ〕
〔休みのところ悪いけどちょっと頼まれてくれない？〕
〔何ですか？〕
〔桜が、熱出しちゃって。俺今日は仕事だから側にいてあげれなくてさ……〕
〔なんだそんな事ですか。俺で良かったら看ておきますよ〕
〔診察は昨日俺がしたから大丈夫なんだけど、ちょっと辛そうでさ……〕
〔分かりました。熱だけですか？〕
〔うん、吐き気とかはないみたいだから大丈夫だと思う。食欲もそれなりにあるし〕
〔了解です。じゃぁ、時間見つけて行きますね〕
〔よろしくな〕
〔はい、任せてください〕



やっぱり日向は心強い存在だな……




俺は寝室へ行って、桜に声を掛けた。



「桜……」

「………ん」

「起こしてごめんね。まだ熱が高いから今日もまだ寝ていなきゃダメだよ？」

「………うん」

「1人は心細いだろうから、日向に来てもらう様にお願いしてあるから、何かあったら日向に言うんだよ」

「ひ、なにぃ？」

「あぁ。俺は仕事だからね……」

「………わかった」

桜は寂しそうに頷いた。


「俺が帰ってくるまでの辛抱だからな」

そう言って頭を撫でる。

「待ってる、お仕事頑張って……」


桜は我が儘を言わず受け入れてくれた。


「ありがとう。行ってくるね」

俺の言葉を聞いて、ベッドの中から手を振ってくれて桜。

早く良くなって……