俺たちの妹・2

桜side…

司を見送って、直ぐに睡魔に襲われた。

再び目を覚ますと、ないはずの人の気配があった。


でも、体は怠くて動かないし誰がいるかなんて分からないけど、きっと司の知り合いだと思う。


そんな事を思いながらまた睡魔に襲われた。






ヒヤ………



おでこに冷たい感触があり、目を開けた。


「あ、桜。起こしちゃったかな?どう具合は……」

目の前に居たのは、司ではなかったけど、私の安心できる人でホッとした。

「ひなにぃ……」

「ん?」

「どして?」

「あぁ……司さんから連絡もらってさ。
丁度俺、休みだったからね」


ひな兄のお休み潰しちゃった……

「ごめんね………」

「ん?気にすることないよ。特にする事もなかったからね」


ひな兄の言葉に救われる。


「ありがとう」

「ふふ。まだ何もしてないけどね。せっかく起きたし、一応熱測っておこうか」

そう言って、体温計を手渡してきたひな兄。

言われるがまま体温計を挟んだ。


「桜もたま〜に体調崩すよな」

「頻度は少ないけどね……」

「確かにな……桜が体調崩したって分かったら、美晴も行きたがるから早く治そうな。今日は美晴には内緒で来たから」


良かった……

みぃにはあまり心配掛けたくないから言いたくなかったんだよね……

流石ひな兄。

「ありがと」

< 387 / 612 >

この作品をシェア

pagetop