俺たちの妹・2
「美晴?」

そっとドアを開けると、咳き込む美晴がいた。

ケホケホッ…ゴホゴホッ…ゴホゴホッ…


俺の問いかけに答えれないほど、酷く咳き込んでいる。

「美晴?これ吸ってごらん?」

俺は背中を摩りながら、吸入を口元まで持っていった。

ゴホゴホッ…ヒューッゴホゴホッ…ヒューッゴホゴホ…

本格的な発作になってきた。

「美晴?ゆっくり呼吸してごらん?」

ゴホゴホッ…ヒューッ…ゴホゴホッ…スーッ…ゴホゴホ


美晴は必死に呼吸しようとしているけど、なかなか難しいみたいだ。


「発作止め打つね」


コクン……

みぃの発作は長引くから、もしもの時の為に家に少しだけ用意してある発作止めの注射。


今回は突然のひどい発作だったので、俺の判断で使うことにした。
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