俺たちの妹・2
「酸素は今回の入院中は付けててね。息しずらいでしょ。酸素濃度ヤバいから」

「…………はぁい」

だから息苦しいんだ……


「取り敢えず今は熱を下げような。辛いだろ?」

つーくんの言葉に思わず苦笑い。


「司とみぃちゃんっていい関係だな」


「そうなの?」

いっくんの言葉に思わず出た言葉。

「隠し事せず、自分の症状伝えられるのは、信頼関係があるからだろう?」


「最初からこうじゃなかったけどね。初めの頃は何でも大丈夫で済まされてたから、見分けるの大変だったよ」

「だって、あの頃は大丈夫だって思ってたもん……」

つーくんの言葉に思わず言葉を溢した。


「長い付き合いがあってこその関係なんだね。みぃちゃん、この関係壊しちゃだめだよ」


「うん。つーくんは私の中で信用してる人の1人だから壊さない様に気をつける」

「医者や看護師を必要以上に信頼しないみぃにそう言われるのは、光栄な事だな」

つーくんには私の事はお見通しだった。


「みぃちゃんってそういうタイプなの?」


いっくんが驚いている。


「みぃは、もともと体強くなくて、貧血も日常茶飯事でさ……
血管薄くて細くて点滴、なかなか入りにくいんだよ。大抵の人は失敗する」

「確かに……俺も見つけにくかった」


「それで、医者や看護師は痛い事をする人だってインプットされてるから……」


「…………なるほどね。確かに痛い事する人は嫌だよな」

そう言って、私の頭撫でるいっくんは、苦笑いだった。
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