俺たちの妹・2
「なりたくてこんな体になった訳じゃないんだけどね……点滴、注射だけは避けられてる気がする。他の事は色々してくれるんけどね……」


点滴と注射をしてくれるのは、由奈さんとつーくん、ひな兄が多い。
紗希ちゃんも最初はあんな事されたけど、随分練習してくれたみたいで、すんなり点滴出来る1人になっていた。





突然つーくんが近づいてきて、おでこに手を当てた。

「取り敢えず、まだ熱が高いし、熱を下げる薬入れるね。もう一度眠れるなら眠ろうか?」

ほんとは薬に頼るのはイヤなんだけど、今の状態は自分でも耐えるのが辛くて……

つーくんの判断がありがたいと思ってしまった。

「うん……」

だんだん瞼が閉じてきて、自分でも限界が近かったと思い知らせられた。


つーくんは、解熱剤を用意してくれて点滴を追加してくれた。


「ゆっくり休んで」


つーくんの優しい言葉で完全に眠りの世界へと旅立った。








「司。熱が下がるまではみぃちゃんICUで診るよ。この様子だと発作も当分は何時起きてもおかしくないしね。熱が下がっても暫く入院するだろ?」

「体調管理も兼ねて暫くは入院してもらうつもりだよ。みぃは気をつけてないと、本人も知らないうちに無理するかな〜」

つーくんといっくんが、私が眠った後にこんな会話をしていたなんて知らなかった。

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