俺たちの妹・2

日向side…

美晴がICUからようやく出られたのは、一度目を覚ましてから5日後の事だった。

目が覚めた後でも高熱がなかなか下がらず、喘息の発作も頻繁に起きていて、ICUで常に状態を確認される程、容体は良くなかった。


以前からの疲れも溜まっていた分が一気に出てきた感じだった。

その為、すっかり衰弱してしまった美晴は熱が下がった為、いつもの病室に戻ってきても、起き上がる事も辛いのか、ベットでぐったりしている。




「みぃ………」


葵がお見舞いに来てくれたんだけど、まだ眠っている方が楽なのか、なかなか起きない……


「辛いよな……」

葵は、みぃの髪を撫でながら呟いた。




「ひな兄………」

「ん?」

「みぃ、良くなってるの?」

葵がそう聞くのも無理ないよな……

「熱が下がったから、ここに移ったけど、あまりいい状態ではないかな……」

「じゃぁ、どうしてここに移ったの?」

「ICUにもベットの数が限られているし、いつまでもICUには居られないからね。それに今回はみぃの希望で移ったんだ」

「そうなの?……」


美晴は葵と会いたかったんだろうな……


「みぃは、体は辛くても葵に会いたかったんだろうな。
今回、体調管理も兼ねて入院するから、今の状態からだと、退院までは少し時間が掛かるかも知れないから、時間がある時はお見舞い来てやってな?」
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