俺たちの妹・2
チクッ
ゴホゴホッ……ヒューッ…ゴホゴホ……
「美晴、ゆっくり呼吸するんだよ」
注射を打って、美晴の背中を摩りながら声をかける。
ゴホゴホッ…スーッ…ゴホゴホッ…ハーッ…
少しずつ落ち着いて呼吸が出来てきた。
暫くすると発作が治まったみたいだ。
良かった……………
でもぐったりしていて辛そうだ…
「美晴?前兆あったの?」
コクン……
美晴にしか分からない前兆があったんだ……
「………ひな、にぃ……あり、がと」
ベッドに凭れながら呟いた美晴。
「大丈夫だよ。でも美晴?前兆あったなら伝えないと……」
「………だって…彩さんとの約束あったし……
私のせいで中止にして欲しくなかったの。私はお家にいれば良かったし」
ほんと人の事を優先する思考は変わらないな……