俺たちの妹・2
「あぁ。俺が話し始めたら、みぃの方から聞いてきたよ。辞めた方がいいのかって……」

「俺は元々反対だったからな〜。大学進学」

まさかの言葉に思わずかな兄を見た。

「ん?葵どうした?」

「いや、かな兄くらいは味方なのかと思ってた」

「はは。進学については、誰も味方はいなかったよ」

そんな事知らなかった。

「俺たち家族はさ、みぃには極力辛い思いはして欲しくないんだよ。体の事で既に辛い思いをしてるのに、わざわざ揉まれるような事経験しなくていいと思ってる。現に辛い思いしちゃっただろう?」


かな兄の言葉に、あのストレス騒動が蘇った。


あの時は、みぃには辛い思いをさせてしまったもんな……


「社会に出れば尚更……みぃの体の事をよく思わない人もいるからね。
そんな風当たりの強い所にわざわざ行かせたくないってのがホンネかな〜」

かな兄って……

「彼方のみぃに対する思考は、兄であり、父親だな……」

つーくんは苦笑い。


「一回りも違うし、可愛い妹だからね。
司も妹がいたなら、きっとそうなってたよ」

「ハハ。確かに年の離れた妹がいたら、色々心配だな〜」



そう言いながら、桜の頭に手を乗せた司さん。

「桜とは、年は離れてるけど妹なんて思ってないからね」


瞬時に桜の思考を読み取る司さんが凄すぎる……


桜は、司さんからの言葉に顔を紅くさせた。
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