俺たちの妹・2
美晴をいつもの様に毛布で包んでリビングへ向かう。

まだまだ寒さを感じるみぃには毛布は欠かせない。

「あ、みぃちゃんおはよ」

「彩さん、おはよ」

彩さんはソファーに座りながら大きなお腹を撫でていた。

「みぃ、おはよ」

「かな兄、おはよ」

兄貴は、キッチンから朝食を運んでいる。

臨月に入るまでは彩さんがやっていた事も今は兄貴が出来る時は手伝っている。

もちろん、俺も美晴も家事は手伝っているし、彩さんも動いた方がいいらしいから……

でも、すぐに無茶をするから心配なんだと以前兄貴がため息を吐いていた。


「みぃちゃん、もう春休みに入ったんだっけ?」

「うん、もう春休みだよ。だから多分産まれるまではずっと家にいるからね」

美晴の言葉に安心した表情を見せた彩さん。

医療関係者ではなくても、自分が心細い時に傍に居てくれる存在は嬉しいだろうな……


「みぃ、彩に何かあったらすぐに俺と葵に連絡入れて。みぃは、一人で彩を連れて病院へは行けないからね。みぃも彩も無理しちゃダメだよ」

ここ数日毎日同じ事を言っている兄貴。

それほど、彩さんも美晴も心配なんだ。

2人揃って無茶をするから……
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