俺たちの妹・2
「「はぁい」」

2人は声を揃える返事をした。

「かな兄もひな兄も心配性だね」

2人の言葉は俺たちには丸聞こえなんだけどな……

「ふふ。似た者同士ね。2人が出かけたら今日もお散歩行きましょうね」

「うん」

妊婦の彩さんにとって、美晴の歩くペースはゆっくりで丁度いい様で、我が家に来てから散歩が日課になっていた。

「散歩も程々だからね」


「「はぁい」」

2人は顔を見合わせて笑った。


ほんとこの2人はタッグを組んだら怖いもの無しかも知れない……


俺と兄貴はここ最近、心配しながらも、仕事へ行っていた。




美晴は、春休みに入ってから、彩さんの検診にも付き添っていて、美晴の体調も彩さんと過ごす事で、良い方向へ向かっていた。


赤ちゃんの力なのか、美晴の気持ちの変化なのかは分からないが、やっぱり赤ちゃんは、大人にはない、不思議な力がある気がする……


赤ちゃんの存在が美晴にとって、プラスな存在になればいいな……
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