俺たちの妹・2
それから、無事に退院して今は俺の実家で暮らしている。


最初の頃は彩もみぃも、初めての育児に四苦八苦していて、反対に俺と日向は、みぃで経験していたからか、手馴れていていつの間にかお風呂担当になっていた。

そんな四苦八苦していた二人も1ヶ月も経てば色々慣れてきて、今では二人で楽しく育児をしている様だった。



みぃはそろそろ学校が始まる頃だ。

この一ヶ月、本当にみぃには彩と新の事で色々助けてもらったから、その負担が出てこないといいんだけどな……






「彼方、お帰り」


家に帰ると、彩が新を抱きながら出迎えてくれた。

「ただいま」

そう言って彩にキスを落として、新を抱き上げる。

「みぃは?」

「ちょっと部屋で休むって」

何だか嫌な予感がする……

「いつ?」

「ついさっき。少し顔色が悪い気がしたの……」

「ありがとう。ちょっと見てくる」

そう言って、新を彩に渡した。

「分かった。リビングで待ってるから」

彩の言葉に頷いて、俺はみぃの部屋へ向かった。




「みぃ?」

そっとドアを開ける。

そこにはベッドに横たわるみぃがいた。


「みぃ?」

額にそっと手を当てると、ゆっくり目を開けたみぃ。


「あ……かな兄、おかえり」

いつもとら変わらない笑顔で迎えてくれたんだけど、


ジッとみぃを見つめると、バツが悪そうに目を伏せた。

「いつから?」

「え?」

「今日じゃないでしょ?」

ここ数日、日向が病院へ泊まり込んでいて、日向がみぃの体調把握が出来ていなかった。



< 452 / 612 >

この作品をシェア

pagetop