俺たちの妹・2
カチャ……


ゆっくりドアを開けると、彩さんとあっくん、かな兄とひな兄がいた。


「美晴、久しぶりだね。具合どう?」

「ひな兄、おかえりなさい。眩暈もないし、大丈夫。点滴、ありがとう…」

「行きたくないんだろ?病院」

ひな兄は私の気持ちを汲み取ってくれていた。

「うん、まだへーきだから…」


「でも次の定期検診は明日だから、嫌でも行かないといけないよ」

「…………うん」


そう、定期検診が明日に迫っていたんだ。

ほんと憂鬱……


気分を紛らわせるために、そっとあっくんを覗き込んだ。


スヤスヤと彩さんの腕の中で眠ってるあっくん。


かわいい〜


思わず笑みが溢れた。

「今の美晴の精神安定剤は新だな……」

ひな兄は苦笑していた。


「だって側に居るだけで癒されるんだもん」


「じゃぁ、その新の側に居る為にも、無理は禁物だな。今の状態のまま居ると学校も始まるし、ヤバイよ」

ひな兄の真剣な顔つきが、私の状態を物語っていた。
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